花き生産量7%増、前進で単価は減/8月日照不足の影響に配慮を


IMG_5238JA秋田ふるさと花卉総合部会の8月15日を基準にした花き生産量は、昨年度より7%上回る470万本を記録した。しかし、春先からの好天による生育の前進などで単価は同3%減、販売額は2億5700万円(同104%)にとどまった。一方、8月の気象について、曇りや雨の日が多く、日照時間が気象台の観測史上最低となる平年比46%を記録。同部会では、今後の物日需要である彼岸向けの菊類を中心に、栽培管理の徹底を呼びかけている。

 

 生産量全体の7割以上を占める菊類は、5、6月の好天で花芽分化や発達が早まった。さらに、7月以降の高温や日照量の多さで、開花期が平年に比べて小ギクで10日、輪ギクで1週間早まり、盆向けの物日需要よりも大幅に前進。7月下旬の出荷量は輪ギクで前年比122%、小ギクで同139%を記録した。しかし、全国的な前進傾向で単価が伸び悩み、菊全体の1本当たりの平均単価は48.9円(同98%)、販売額は1億8300万円(同106%)にとどまった。

 

 横手市内で5日に開いた前期販売実績検討会には、市場担当者や部会員ら65人が参加。市場担当者らは、「全国的な生育の前進傾向による単価安が続く中、同JA産は比較的有利販売できている」と評価した。さらに、品質については今年も定評を得ていることから、同部会は、今後の防除対策の徹底などによる高品質安定生産を維持していくことを確認。

 

鈴木禎得総合部会長は「物日需要を見据えた栽培管理体制の強化で、市場の期待に応えたい」を意気込んだ。

(あ)

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