リンゴ出荷量前年比1~2減見込み/2度の雪害に負けず早期復旧奏功


 

出発式で今年産の出来を確かめる部会員や市場担当者(9月3日/横手市平鹿町/同JA醍醐選果場で)

出発式で今年産の出来を確かめる部会員や市場担当者(9月3日/横手市平鹿町/同JA醍醐選果場で)

JA秋田ふるさとりんご部会は、今年度のリンゴ出荷量が、前年の1~2割程度少ない出荷量4000㌧にとどまる見込みだ。昨年の11月中旬には、初雪の豪雪で出荷量確保が懸念されたが、早期復旧作業などが奏功。被害を最小限に食いとどめた。出荷は9月3日の出発式から本格化。部会は、今後の栽培管理の徹底による安定出荷を呼びかけている。

 

 横手市では、2011年の豪雪でその後の出荷量が3分の1にまで落ち込むなど、大きな打撃を受けた。さらに、昨年11月中旬には初雪が豪雪となり、昨年度の被害額はリンゴだけで6億6800万円に上るなど、産地復興の道半ばで2度目の雪害を受けた。こうした中、同部会は、懸命な復旧により今年度は出荷量4000㌧(前年比15%減)、販売額8億円(同10%減)を見込む。今年は、春先の好天により開花はほぼ平年並みに推移。その後も好天に恵まれ、結実や玉伸び、着色も良好だ。

 

 9月3日、出発式を同JA醍醐選果場で開き、部会役員や全国の取引市場11社など60人が参加。早生種の「さんさ」「つがる」計17㌧を積んだトラックが関東市場へ出発した。佐藤貢部会長は「2度の雪害で大変苦戦したがここが踏ん張りどころ。着実な管理と販売対策の強化で、今後の出荷時期を乗り切りたい」と意気込んだ。

 

10月からは「やたか」「千秋」、11月には「王林」「ふじ」の出荷が続き、県内や関東、関西市場11社に、2月上旬にかけて出荷予定。

(あ)

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