枝豆出荷量38%落ち込みも 全国不作で単価149%記録


IMG_0003県内枝豆生産量第2位(1位はJA秋田おばこ)のJA秋田ふるさと枝豆部会の今年度生産量は、昨年度よりも38%下回る254㌧に落ち込んだ。ただ、全国的な生育不良の中で高品質を維持したことなどが功を奏し、1㌔平均単価は昨年を49%上回る680円を記録。販売額は1億7300万円(昨年比92%)に踏みとどまった。同部会では今後、品質管理の徹底に加えて、収量確保に向けた取り組みの改善を図り、産地基盤の強化を目指す。

今年産は、5・6月の干ばつによる発芽不良や7月の長雨による生育不良で出荷量の確保に苦戦した。「おつな姫」「湯あがり娘」など4品種で構成し、出荷全体の5割を占める「ふるさと娘」シリーズでは、出荷ピークとなる8月の出荷量が75㌧(同74%)、9月が49㌧(同59%)と低迷。しかし、群馬や山形を含む主力産地の不作傾向などにより、同シリーズの1㌔平均単価は8月で723円(同137%)、9月で699円(同176%)などを記録した。

横手市内で11月14日に開いた販売実績検討会には、市場担当者や部会員ら67人が参加。市場担当者からは、「同JA産は品質面では全国的にトップクラス」「今後は出荷量の安定で県内枝豆産地をけん引してほしい」との声が相次いだことから、同部会は今後、①乾燥による発芽不良予防に向けた深まきと鎮圧の徹底、②排水対策の徹底による反収の向上、③7月中下旬の極早生・早生作型などの作付拡大による100日安定出荷――などの取り組みを強化することを確認した。

佐藤勇部会長は「品質面で評価していただいている分、なんとしても出荷量を向上し、安定させたい。今後は収量向上に向けた対策に注力し、消費地の期待に応えたい」と意気込んだ。

(高橋)

 

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