年末の出荷量増に向け管理徹底を 菌床シイタケ厳寒期管理講習会


種菌メーカーの担当者とともに年末の出荷量確保に向けた管理を確認する部会員 (11月14日/横手市平鹿町で)

種菌メーカーの担当者とともに年末の出荷量確保に向けた管理を確認する部会員
(11月14日/横手市平鹿町で)

JA秋田ふるさときの総合部会は、11月12日から14日にかけて、菌床シイタケの厳寒期管理講習会を開いた。昨年課題となった需要最盛期となる年末の出荷量増に向けて、栽培管理を強化。今年は秋冬菌の発生が緩やかで菌床の状態も順調に経過していることから、同部会は最需要期の出荷量増に向けた管理の徹底を呼びかけている。

 

同部会は昨年度、販売額が20億円(前年比3%増)を超えた。しかし、出荷量では需要最盛期となる12月に伸びず、前年よりも2%減となった。特に、全体の8割以上を占める菌床シイタケでは、同月の出荷量が前年よりも11%減となるなど大きく落ち込んだことから、同部会は年末の出荷量増に向けた栽培管理の強化を目指してきた。

 

講習会では、3日間で30人が参加し、計9箇所の圃場を巡回した。今年の自然栽培での秋冬菌の発生状況は、夏場の残暑が短かったことや秋以降の低温で、9月中旬以降の発生は順調に推移。出荷量も緩やかに経過しており、菌床に比較的余力があるとみられることから、温度や散水、換気などの管理のほか、発芽刺激などの徹底で発生量を確保することを確認した。

 

種菌メーカーの担当者は「継続的な発生に向けた芽づくりが重要。今後の冷え込みを見据えて早めに温度を確保し、菌床の熟度を進めてほしい」と指導。これを受け、柴田徹総合部会長は「年末年始の鍋物需要など、責任産地としてのさらなる高品質安定生産を目指そう」と呼びかけた。

同部会は今年度、菌床シイタケで出荷量1750㌧(同107%)、全体で1980㌧(同106%)、販売額21億円(同104%)を目指している。

 

(あ)

 

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