桃出荷量回復見込み 選果基準より厳格に 販売を強化


 

より厳しい選果で販売強化を目指そうと出荷規格などを確認する部会員(8月25日/横手市増田町/同JA増田選果場で)

より厳しい選果で販売強化を目指そうと出荷規格などを確認する部会員(8月25日/横手市増田町/同JA増田選果場で)

JA秋田ふるさと桃部会は、2014年度のモモが11年豪雪被害前の出荷量の8割近い105㌧に戻ると見込んでいる。

昨年の11月中旬には、初雪の豪雪で出荷量確保が懸念されたが、新植・改植圃場からの出荷量増などが奏功。回復の兆しを見せている。出荷は主力の「川中島白桃」で31日頃から本格化。同部会は、今後の出荷量増を見据えてより厳しい選果基準を設けるなど、販売対策の強化を呼びかけている。

 

 横手市では、2011年の豪雪でその後の出荷量が被害前の4割に落ち込むなど、大きな打撃を受けた。さらに、昨年11月中旬には初雪が大雪となるなど、産地復興の道半ばで2度目の雪害を受けたが、懸命な復旧により、今年度は出荷量105㌧(前年比99%)、販売額4300万円(同102%)を見込む。

 

 8月25日、生産量の7割を占める主力の「川中島白桃」の目ぞろえ会を、同JA増田選果場で行い、部会員や市場担当者ら70人が参加した。食味を重視して収穫ぎりぎりまで樹上で完熟させる同部会は、個選を実施しており、出荷後に選果場で等級付けを行っている。しかし、等級付けは箱単位で実施し、箱内の玉の品質のバラつきが価格を左右することから、同部会は着色や形状などをより厳しい基準で見分け、価格確保に結びつけることなどを呼びかけた。

 

 長岩一也部会長は「豪雪後、県内出荷が9割となったが、今後の復興に伴い関東への出荷が増える。着実な管理と出荷体制の強化で、間違いのない販売をしていきたい」と意気込んだ。

 今年は、開花期の降雨などで着果量はやや少ないものの、その後の好天で生育は順調。昨年よりも平均で1規格ほど大玉で、持ち味の香りや糖度も良好だ。出荷は9月中旬まで続く見込み。

(あ)

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