「省農薬米」契約圃場で仕入れ業者が田植え


契約栽培を行う圃場で田植えをする仕入れ担当者ら(5月27日/横手市平鹿町で)

契約栽培を行う圃場で田植えをする仕入れ担当者ら(5月27日/横手市平鹿町で)

大手外食チェーン「びっくりドンキー」を展開する(株)アジアル(本社・名古屋市)などの関西地方の加盟店3社は、2000年から、JA秋田ふるさとと「あきたこまち」の契約栽培を行っている。

安全安心でおいしい米を提供しようと、同JA稲作部会平鹿支部省農薬米研究会が、県の慣行栽培に対し化学肥料9割現、除草剤散布を1回のみとする「省農薬米」として栽培。この生産状況を確認しようと、5月27日、各社の仕入れ担当者ら5人が、横手市平鹿町の栽培圃場を訪れ、田植え研修を行った。

 担当者らは、今年度の栽培状況について生産者からの説明を受けた後、40㌃の水田に田植えを行った。担当者の一人は、「生産者の苦労を知り、圃場から消費者の口に入るまでをともに作ることが大切。今後もつながりを大切にし、消費者の信頼に応えていきたい」と力を込めていた。

 今年度は、栽培面積135㌶、出荷量600㌧の出荷を予定。要望数量の確保に向け、2012年から、栽培面積を前年(2011年)の2割、出荷量を3割増やし、以来、現在の契約面積を維持している。3社からは、さらなる出荷量の拡大を希望する声も多いが、同JAでは、防除のための農薬が使用できないため、病害虫の発生をいかに防ぐかが課題となっている。JA担当者は「より多くの生産者が取り組めるよう、栽培方法の早期確立を目指し、出荷量増の要望に応えたい」と意気込む。

 なお、10月には、仕入れ担当者による稲刈り研修なども実施予定。

(あ)

 

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