横手市 記録的な大雪 りんご枝堀りとせん定の適期実施を


 

せん定講習会で今後のせん定のポイントを確認する部会員ら(1月24日/横手市平鹿町で)

せん定講習会で今後のせん定のポイントを確認する部会員ら(1月24日/横手市平鹿町で)

JA秋田ふるさとりんご部会は、2011年豪雪被害からの復旧を目指している。被害後3分の1まで落ち込んだ収量は今年度、被害前の5割に回復。しかし、横手市では、10日ごろから雪が降り続き、24日の同市の積雪の深さは157㌢(13時現在)を記録。同年の豪雪で記録した191㌢を更新する可能性もあることから、早めの枝堀りとせん定の適期実施で、被害の拡大防止を呼びかけている。

  同部会金麓園支部は24日、せん定講習会を横手市平鹿町で開き、部会員や県、JA担当者ら30人が参加した。講習会で確認した樹体の積雪は170㌢で平年の2倍近くの深さに上り、下枝は雪の下に埋もれている樹体も多い。(昨年夏の干ばつと長雨の影響で)花芽の質が全体的に不良となっていることに加えて、花芽分化率が4割から7割と地区によってばらつきがあることから、せん定の際は①花芽の状態を良く観察し、②枝量を少なくしすぎない――ことなどで、今後の生産量確保を目指すことを確認した。

  講師を務めた県担当者は「除雪とせん定の同時進行で大変だが、とにかく園地に足を運んでほしい。着実な枝堀りと適期せん定で産地復旧を目指してほしい」と呼びかけた。これを受け、同部会の佐藤貢部会長は「同年豪雪からの産地復旧の道半ばで産地をつぶすわけにはいかない。収量挽回のために、被害を最小限に食い止める対策を講じたていきたい」と意気込んだ。

 (高橋)

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