5月30日~6月2日にかけて管内にてリンゴ摘果講習会が行われ、(み)は増田地区の講習会を取材させていただきました。
園地によって1花そうあたりの結実数に大きなバラツキが見られ、結実率をみても中心花の結実率に園地格差が生じているということでした。
これは、開花期間中の強風と降雨の影響で、マメコバチなどの訪花昆虫の活動が鈍ったことが原因のひとつとみられています。
非常に手間ではありますが、人工授粉を行うことで結実数低下のリスクを減らすことができるとのことです。次年度への課題ですね。
増田地区の一部では雹害もあり、キズがみられるものもありましたが、できるかぎり摘果での対応を行うこととしました。
さて、摘果と言われても果樹を栽培している方以外には聞きなれない単語かもしれません。
まずは単語の説明から・・・・・・
上の写真のように、りんごは芽から5~6の花が放射状に咲きます。(小さなブーケみたいですね)
これを「花そう」と言います。
真ん中に咲く花を「中心花」、それ以外を「側花」といいます。
受粉し、花が散ると“がく”が中心に向かって閉じ、(上写真)
リンゴの果実になる部分(花たく)が成長し始めます。(上写真)
さて、このまま成長させ続けても栄養が全ての果実にいってしまうと小さなリンゴしかできませんし、仮に大きくなってもお互いがぶつかり合いキズができたり最悪落果してしまいます。
おいしい真っ赤なリンゴをみなさんに届けるために、優秀なものを残し、それ以外は摘み取る。
これを「摘果」と言います。
摘果を速やかに行うことで、それだけ残った果実に栄養が集中しますので、農家のみなさんはこの時期大急ぎで摘果作業を行います。
1個の果実あたり葉を60枚~75枚となるように摘果・・・とのことですが、みなさんは長年の経験とカンで摘果していきます。日当たりが良ければ多めに残したり、樹勢が弱いと摘果数を増やして樹勢の回復に努めるなど・・・。
※樹勢 辞書によると樹の勢いだそうですが、簡単に説明すると樹の生長(成長)が良ければ「樹勢が強い」逆に悪ければ「樹勢が弱い」と言われます。
県の担当者を講師に招き、摘果のポイントのほか、今後の病害虫の防除について教わりました。