春採りアスパラガスの早期出荷を目指そうと、JA全農あきたは、5月2日、トンネルを用いた半促成栽培の講習会を横手市平鹿町で開いた。露地栽培の早期出荷に向けて「トンネル半促成栽培」に独自に取り組むJA秋田ふるさとアスパラ部会副部会長の川崎昇一さんの栽培を例に実施。県内の生産者ら20人が、栽培方法を学んだ。
東京市場における2009年から2013年までのアスパラガスの1㌔平均単価は、出荷最盛期となる5月下旬から7月中旬にかけては1000円前後で推移。一方で、4月下旬には1300円と最高値を迎える。しかし、半促成栽培では3月から4月中旬頃まで、露地栽培では5月上旬以降が出荷時期となるため、高値となる4月下旬が端境期なっていた。この時期は主要産地も端境期となり、全国的に品不足となることから、市場からのこの時期の出荷を望む声も相次いでいる。
露地栽培に取り組む川崎さんは、こうした市場の期待に応えようと、7年前から独自に「トンネル半促成栽培」に挑戦。大雪となった今年、横手市では消雪が4月9日と平年よりも9日遅く、その後の気温も低めに推移したが、日照時間が確保されたため、川崎さんは同栽培ではほぼ平年通りとなる4月22日から出荷。収量も順調だ。
露地栽培の圃場に80㌢ほどの高さのアーチパイプを設置し、ビニールを被覆。その上にフラワーネットを張り、ネットの端を直管パイプにつないで固定する。ハウスの半促成栽培に比べ格安でできるほか、高さも4㍍ハウスの5分の1と低いため、効率良く保温され、設置の際の労力も軽減できる。さらに、設置位置が低いため強風に強く、パイプやフラワーネットは交換の必要もない。参加者の一人は「労力とコストを削減しつつ需要期出荷につなげられるため、大変魅力ある栽培法。ぜひ導入したい」と話し、熱心に質問を寄せていた。
JA全農あきたの担当者は「同栽培をハウス半促成栽培と露地栽培の間に取り入れることで安定生産につなげることが可能。高単価となる時期の出荷を強化し、長期安定生産につなげてほしい」と期待を込めた。
JA全農あきたでは、今年度、同栽培の新規導入者に対し、10㌃当たり2万円を上限とする資材助成を行っている。
(あ)
