リンゴの新規栽培者に栽培の基礎知識や技術を身に付けてもらおうと、JA秋田ふるさとは、4月8日、県果樹試験場、県平鹿地域振興局農林部と共催で「りんごの学校」を開講した。
同試験場の研究員や県農業振興普及課の担当者、JAの営農指導員が講師となり、施肥や接ぎ木、着色管理やせん定など、3月にかけて全17回の講座を、横手市平鹿町の県果樹試験場で実施。次世代農家の基礎力の定着で産地力向上を目指す。
秋田県一のリンゴ生産量を誇る同JAでは、近年、農家の高齢化に伴う労働力不足や4年連続の大雪による栽培面積の減少が課題となってきた。定植から単年度では収穫できないリンゴは、他の果樹品目と比べても成園化までに時間を要するほか、栽培の専門性などから、他品目からの新規栽培者が極めて少ない。
一方で、定年退職やUターンなどで新規栽培に取り組む農家もいるが、部会が実施する栽培講習会はベテラン農家を対象としていることから、特に中高年の新規栽培者が栽培の基礎を学ぶ機会が少ないのが現状だ。同学校では、基礎力の定着を図ることで、生産量と品質の向上に弾みを付けたい考えだ。
同日、同試験場で開校式と第1回の入学式を開き、管内を中心とする20代から70代までの受講者57人が、深谷雅子校長(=前果樹試験場長)から入学許可を受けた。深谷校長は式辞の中で「いま、産地は高齢化と豪雪など大きな試練の中にいるが、皆さんの意気込みは産地再生の大きな力になる。基礎の定着をしっかりと図り、仲間とともに飛躍してほしい」と期待を込めた。
その後、第1回講座を開き、「施肥の基礎」と「接ぎ木の基礎」について、3時間半にわたって講義を行った。このうち、施肥の基礎では、①生育に必要な養分と役割、②リンゴ樹の養分吸収特性、③高品質果樹を生産するための施肥体系―など、6項目について、管内の実情や試験データを交えながら学んだ。
受講者の一人は、日頃の疑問を解消する場ができてありがたい。毎回学んだことをすぐに栽培に活かし、生産者として一人前になれるよう努力したい」と意気込んだ。
(高橋)
