きゅうり販売額過去最高 前年比9%増 2億6700万円記録


JA秋田ふるさときゅうり部会の2015年度販売額(10月14日時点)は、過去最高の昨年度をさらに更新し、2億6700万円(前年比109%)を記録した。出荷量は、8月の出荷量減で計画比では7%減となったものの、同7%増の913㌧、1㌔平均単価は292円(同102%)を維持した。抑制栽培の施設物が11月上旬まで続くため、記録はさらに更新する見込み。

部会が10月27日、横手市内で開いた販売実績検討会で公表した。出荷量では、盆以降の強風によるスレ果などの被害で、最盛期の8月の出荷量は前年比減。計画の1000㌧には届かなかったものの、園芸メガ団地の導入などによる増産で、前年比7%増と全体を押し上げた。

品質面では、5~8月の高温乾燥による生育不良が懸念されたが、かん水対策や生産者個々の栽培技術の向上で安定した。他産地に比べフケ果の発生も少なく、堅調に推移したことから、1㌔平均単価は同2%増を記録した。

販売実績検討会には、市場担当者や部会員ら78人が参加。市場担当者からの講評では、近年続く異常気象下での品質安定を評価する声が聞かれた。しかし、一部圃場では強風の影響による樹勢低下でベト病などの病害発生もみられたため、部会は今後、耐病と収量を見据えた品種構成の見直しによるリスク分散など、長期安定出荷に向けた栽培体系を強化することを確認した。

佐藤孝弘部会長は「天候に左右されない、求められるきゅうり作りに向けてやるべきことは多い。この結果に満足せず、産地力強化を目指したい」と意気込んだ。

(日本農業新聞への送稿記事/あ)

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