【大雄支部】視察研修

11月11日に大雄支部では本部の支援を受け、陸前高田へ視察研修に行ってきました。支部長が被災された農家の方と親交があり、今年度2回の協議を経て交流と復興状況視察を兼ねて行ってきました。午前8時半に大雄を出発し、午前11時20分頃に被災された佐々木さんと合流し、早速圃場を見学させてもらいました。陸前高田は雨が若干降っており、風も強かったので大雄より肌寒く感じました。佐々木さんは岩手大学等による支援を受け現在は農耕復興され、先日お米を収穫されたとのことでした。しかし畑のほうでは震災後の基盤整理のため導入された土のphを震災前の状態に戻すべくライ麦のすきこみ等による土壌改良をまだ行っているとのことでした。圃場見学終了後は昼食の時間になるまで案内されつつ近辺を見て回りました。お昼は地元の食材を使ったおしゃれなレストランで昼食をとり、午後は奇跡の一本松へ向かいました。350年に渡り植林された約7万本の松の木が震災で壊滅状態となった中で唯一残り、復興への希望を象徴するものとしてとらえられるようになったそうです。その後、陸前高田の街並みと三陸(リアス式)海岸を一望できる箱根山展望台に行きました。展望台から少し降りると気仙大工の優れた建築技法を後世に伝えるために建設された気仙大工左官伝承館がありました。ここでは囲炉裏を囲んで係の方が気仙大工の歴史や震災の様子と復興状況、戒め(車ですぐ逃げれるよう常に前向きで車を駐車する等)を説明してくれました。外に出ると阪神大震災後に神戸に作られた希望の灯りから分灯されたモニュメントが飾られていました。最後に佐々木さんの自宅へお邪魔しました。家には津波の跡がはっきりと残っており、その高さはなんと約3mにもなっていました。佐々木さんより消防団をやっていた時に津波が一気に迫ってきて走って高台へ逃げたという話を聞き、改めて震災の怖さを感じました。帰り際にはたくさんお土産等をいただき、あたかかく見送っていただき、今回の視察研修を快く引き受けてくださった佐々木さんには感謝の気持ちでいっぱいになりました。その後は陸前高田をあとにし、盛岡市で懇親、一泊しました。次の日はサンビレッジ紫波へ行きました。いわちく感謝デーというイベントが開催されており、お客さんもとても多かったのですが、しっかりと新鮮なお肉をたくさん買って帰宅しました。

今回の視察研修では震災の怖さ、人とのつながりの大事さを改めて実感しました。復興はかなり進んでいましたが、まだ至る所で工事が続いていたり、被害に遭った建物がそのまま残っていたりとまだまだ時間がかかるのだと思いました。また、震災による行方不明者はまだ2500人にものぼると言われていますが、気仙大工左官伝承館では人とのつながりで救われた命がたくさんあるという話を聞き、今一度人とのつながりや地域とのつながりについて考えさせられました。その他にも書ききれないほどたくさんの貴重な経験をしました。大雄支部では12月8日に今後の事業についての協議を兼ねた忘年会を開催します。しっかりと意見交換を行い、今回の貴重な経験を今後の活動に役立てていきたいと思います。

This entry was posted in 青年部日記. Bookmark the permalink.